臍(さい)ヘルニアとは

臍(さい)ヘルニアとは人は生まれる前、子宮の中でへその緒と呼ばれる臍帯で母親と繋がっています。生まれた後、臍帯は不要となり脱落しますが、臍輪という繊維組織で閉鎖されます。それが成人になって肥満体型や妊娠などによって腹圧が上がり、臍ヘルニアになることはあります。成人の臍ヘルニアの場合、腹圧が上昇する要因がなくなっても、なかなか改善せずヘルニアが残ってしまうケースがあります。

臍ヘルニアの治療・手術について

1子どもの場合

2歳までの臍ヘルニアは自然と穴が塞がって治癒することがあるため、基本的に経過観察を行います。一般的に「出べそ」と呼ばれ、保険適用で治療が可能です。2歳を超えてしまうと、臍ヘルニアは手術治療を行います。その場合は、連携する専門の医療機関をご紹介しています。

2成人の場合

成人の臍ヘルニアには切開法と腹腔鏡の2つの治療方法があります。いずれの方法も術後の痛みが軽く、再発が少ないとされています。当院では、ヘルニア門が小さい場合は一時的に欠損している筋膜を縫合閉鎖します。ヘルニア門が大きい場合、メッシュを使用した手術法を選択します。これは若い女性などをこれから妊娠・出産を控えている方には不向きです。

女性の臍ヘルニアに従来法を行うことは?

女性の臍ヘルニアを治療する際は、穴の大きさをはじめ、年齢・肥満・呼吸疾患・喫煙有無・病歴などから最適な治療を提案しております。テーラーメイドのご提案・従来法も行っております。

手術後の注意点

臍ヘルニアの手術後2週間程度は、腹筋運動や力仕事・重たい荷物を持つ作業など、腹圧が強くかかってしまう動作は控えてください。術後1週間からはウォーキングなど軽い運動であれば可能です。
また臍の大きさや元々の形・手術内容によって、術後しばらくはガーゼで保護し、くぼみに綿球を当ててケアする場合があります。術後の過ごし方などの注意点は、医師の指示に従ってください。
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