鼠径ヘルニア(脱腸)の検査と診断
鼠径ヘルニアは、ほとんどのケースで鼠径部(大腿の付け根部分)にしこりやこぶなどのふくらみが見えるため、ご自身で気付くことが多くあります。基本的に問診・視診・触診によって診断されます。鼠径ヘルニアの症状がある場合は、医療機関を受診して正確な診断と患部の確認をしてもらうことをおすすめします。
患部の視診・触診
しこりやこぶのようなふくらみが見て分かる場合は、まず患部の視診・触診を行います。患者さんには、立った状態でお腹に力を入れてもらい鼠径ヘルニアの有無を確認していきます。鼠径ヘルニアの場所やふくらみの大きさ、状態を観察します。
診察時にふくらみが引っ込んでいる状態の場合は、問診で出っ張りのあった状況などを詳しくお伺いします。問診・視診・触診を行った後、必要に応じて検査を実施します。
診察時にふくらみが引っ込んでいる状態の場合は、問診で出っ張りのあった状況などを詳しくお伺いします。問診・視診・触診を行った後、必要に応じて検査を実施します。
手術前の検査
鼠径ヘルニアの状態を詳しく調べるためにCT検査を行います。鼠径部が腫れている場合、鼠径ヘルニア以外の原因もあり、CT検査を用いて診断の精度を高め、視診や触診では分からない鼠径ヘルニアの種類や容態を把握していきます。どの臓器が飛び出ているのかを確認することが可能で、ヘルニアの状態に応じて手術日や術式を確定していきます。
1採血
貧血、感染症、糖尿病、出血傾向の有無、肝臓機能、腎臓機能の状態を確認します。
2心電図、呼吸機能検査
心臓や呼吸器の異常や機能低下がないかを調べ、安全な日帰り手術が可能かどうかを確認します。
3CT検査
鼠径ヘルニア・内鼠径ヘルニア・大腿ヘルニアなど、ヘルニアの種類を確定し、癒着の程度・ヘルニアの穴の大きさ・位置を把握することで適切な術式を選択できます。
癒着がある場合や前立腺手術の既往歴がなければ、腹腔鏡による高度な手術を選択しております。