鼠径ヘルニア(脱腸)の日帰り手術

日帰り手術について

これまでの鼠径ヘルニア手術は入院が必要で大きい病院で行うことが一般的でしたが、近年の医療機器の目覚ましい進歩と手術技術の向上によって、安全な日帰り手術治療が可能となってきました。症例にもよりますが、熟練した医師による質の高い手術治療を日帰りで受けられるようになりました。

日帰り手術のメリット

日帰り手術には以下のようなメリットがあります。

1最小限の拘束時間で済む

手術が日帰りのため、治療で拘束される時間を大幅に短縮でき、予定が立てやすい。

2入院における負担が最小限で済む

入院治療における準備が最小限に抑えることができます。ご家族の付き添いなどの負担も軽減されます。

3医療費が安い

入院費用がかからないため医療費を安く抑えることができます。約2~4割ほど医療費の削減になります。

4身体への負担が軽い

麻酔方法や手術方法の向上、医療機器の進歩によって、患者さんに負担のかからない手術が可能です。術後の痛みも少なく、症状にもよりますが手術翌日から体に負担のかからない作業であれば仕事復帰や家事などが可能です。現在一般的に行われる従来法と比較し、早期に社会復帰できるようになりました。

5精神的な負担が軽い

入院によって家族と離れずに済むので、精神的負担が軽減されます。入院による仕事の調整やご家族のスケジュール調整の必要がないため、通院治療と同様に治療を進めることができます。

鼠径ヘルニアの治療

鼠径ヘルニアの根本治療は手術以外には方法がありません。薬剤や運動療法では改善が図れません。ヘルニアバンド(脱腸帯)を使用する場合がありますが、一時的にヘルニアを抑えているだけで根本的な治療ではありません。ヘルニアバンドを外すとヘルニアは元に戻ってしまいます。現在ではほとんどの医療機関でヘルニアバンドは使用されていません。また大人の鼠径ヘルニアが自然治癒することはありません。そのまま治療せずに放置してしまうと嵌頓するリスクが高くなります。嵌頓すると緊急手術が必要なため、なるべく早期で治療を行うことがベストです。

当院で行う手術の特徴

鼠径ヘルニアは自然に治ることはありません。
当院では以下の手術内容で治療を行っております。

特徴1、腹腔鏡を用いた手術

当院では、3D腹腔鏡による鼠径ヘルニア手術を行っております。おへそとその左右に5㎜から1㎝弱の腹腔鏡という内視鏡と2本の手術用鉗子を腹腔内に挿入して行います。
実際に腹腔内からヘルニア門と呼ばれる隙間を観察できるため、ヘルニア門の状態を把握でき確実にメッシュで覆うことが可能です。また両側の鼠径部を観察できるので、1度の手術で両側の鼠径ヘルニアを治療することが可能です。

特徴2、外科専門医と麻酔科専門医による手術

当院では外科専門医、内視鏡技術認定医と麻酔科専門医が連携して手術を行っております。特に3D腹腔鏡を導入しているため、画像を立体的に見ることができ、質の高い手術が可能です。手術中はもちろん術後の疼痛も少なく、傷痕も小さいため目立ちません。日帰り手術が可能なので、患者さんご本人の負担を軽減できる手術治療です。また手術専用フロアで行うため、安心して落ち着いた環境で手術前後をお過ごしいただけます。

手術の流れ

Step1、初診

問診及び検査を行います。鼠径ヘルニアの診断が確定されたら、必要に応じて手術治療を検討していきます。手術の手順や内容を分かりやすくご説明しながら手術日を決めていきます。心配な点や気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

Step2、手術当日

当日は朝食を取らずに指定された時間にご来院ください。体調を確認後、手術着に着替えて手術室に移動していただきます。当院では、麻酔科専門医が手術前から手術終了時までしっかりと全身管理を行いますので、安心して手術を受けていただけます。手術後は数時間リカバリールームにてお休みいただき、再度体調を確認してからのご帰宅になります。また日帰りで帰宅するのが心配な方、遠方からの患者様でご帰宅が困難な方には、近隣の宿泊施設へのご紹介も行っております。

Step3、手術から1週間後

手術1週間後に来院していただき術後の経過を確認します。

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