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2020.02.20

新型肺炎で思うこと。。。

2020年があけて、すでに4回目の投稿となりました。このブログは、普段感じたことをなるべく飾らずにお話しするよう心がけておりますが、最近気が滅入る出来事が多く、ぼやき節になってしまうことをご容赦ください。 前回、新型肺炎について投稿させてもらいました。新型というと特殊で未知なため、きわめて悪性という印象を持ってしまいます。ただし、実際は「いままで接したことがなく、抵抗する免疫がついていない」ということです。人間は、いままで罹患したウイルスや細菌などには免疫ができて抵抗する事ができます。日本では罹患して免疫を獲得するのではなく、生後から幼少期にかけてワクチンをいくつも接種し免疫を獲得します。おかげで麻疹や百日咳、破傷風などの発生は少なく、毎年インフルエンザに対してもワクチン接種が推奨されております。新型とは、そのようなワクチンがなく、罹患したこともないので免疫がまだないと言うことです。ワクチンが開発されれば免疫ができて安心なのですが、残念ながら現在ワクチンの開発に目途がたっておりません。また、インフルエンザのように抗ウイルス薬もありません。また、ウイルスは非常に小さく、戦での勝利の鉄則、「まず相手を知る」ことができないのでまさに打つ手なしといった状況で、戦わないですむように接しなようにウイルスを隔離することしか方法はないのですが、なかなかうまくいっていないようです。  先日、クルーズ船に乗り込んだ感染症科の教授の方が、動画サイトに投稿し話題になっておりました。少しやり過ぎの印象はありますが、確かにクルーズ船の感染者の広がりは異常です。政府の言うように正しく管理している状況で、1/6以上の方が感染しているとなると、非常に感染力が強いとしか言いようがありません。私は決してウイルスに強い感染症内科専門ではありません。あまりいいかげんな情報をあげるとまさに誤情報であふれ、まさに「インフォデミック」を招きます。いろいろなマスメディアで話題性のために特殊な推測や誤った情報があふれており、ニュースキャスターも感情的に報道し、無駄な恐怖心に煽られております。確かに医者である私も恐怖を感じるほどです。本来ならば、政府が今ある正しい情報をもとに必要なものを整理して国民にわかりやすく説明し、人と人の濃厚な接触がないように具体的に指示するなど思い切った方法が必要なのだと思います。 日本は今まで多くの未曾有の災害がありました。また、災害に伴う原発事故もありました。その都度、政府の対応の遅さ、致命的な誤情報など数多くありました。政権は代わりましたが、結局今回もそのようにならなければ良いと心配でなりません。 以上、小さなクリニックのぼやきでした。。。 写真は先日江ノ島付近で撮りました。雨上がりの曇り空でしたが、うっすらと光が差し虹が2本、きれいでした。