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2021.05.15

ヘビ

 東京オリンピックまであと2ヶ月になりました。東京オリンピックにあわせて、高齢者のワクチン接種が開始となり、様々な混乱が起きています。当院でもワクチン関連のお問い合わせが殺到しております。「ワクチン接種は全国民が対象で必ず接種できます。慌てず安心してください」と言われても、予約システムが脆弱だと焦ってしまうのも無理はありません。当院も貴重なワクチンを無駄なく接種できるように日々頭を悩ませながら効率化を目指しております。

  さて、ワクチンや東京オリンピックの話題がほぼ1日の3分の2を占めておりますが、最近注目したいのが「ヘビ脱走」です。脱走したのは「アミメニシキヘビ」という体長3.5mの大型のヘビで56日に横浜市戸塚区のアパートから逃げたようです。

  私は大のヘビ嫌いで、自宅の庭にでるカナヘビでも恐怖に感じます。以前、千葉のアパート暮らしをしているときに朝玄関のすぐ外で小さなシマヘビがとぐろを巻いているのに出くわして、一歩も外に出られず、窓から逃げるように出勤した記憶があります。もちろんそれから間もなく引っ越しました。おそらく小学校に入学する前に、近くの山でカブトムシ狩りをしていたときにクヌギの木からヤマカガシが落ちてきたり、庭の垣根いた大きなアオダイショウに脅されたりと、あまり良い遭遇をしなかったためトラウマになっているのではと思っております。幼少期に見たアオダイショウも巨大にみえましたが、一般的に1.5mほどのようで、今回逃走しているニシキヘビの半分以下です。おそらく道端で遭遇したら腰を抜かして餌食になりそうです。は虫類のプロの方が罠を仕掛けているようですが現在もまだ捕獲されておりません。このニシキヘビは穏やかで、それほど広範囲に逃げないようですが、自然界に放たれ野生となればどうなるかなど考えると穏やかな話ではありません。14日に捜索が終了するとのことですが不安です。ただ、あまり恐怖を抱かせるような記事を書くとそれこそ煽りになりますので、今回はこれで終わります。

  写真は小学生の時に夢中で見ていた、水曜スペシャルの川口探検隊です。当時はアクシデントだらけの恐ろしいドキュメントと思っておりましたが、巨大洞窟探検などでもちゃんと出口にはヘリコプターがカメラを回して待っており、安堵したのを覚えております。今のコロナ恐怖もきっと出口があると期待しております。

2021.05.01

大型連休ですが。。

 4月20日より、神奈川県もコロナ感染のまん延防止等重点措置の対象となりました。藤沢市はまだ適応になっておりませんが、何時適応になるのかは時間の問題かもしれません。

  今年の大型連休も緊急事態宣言やまん防で自粛生活を余儀なくしなくてはならなくなりました。もちろんそれに逆らうつもりも無く、自分たちに出来る医療を日々行っております。ただ、最近は我々医療従事者も疲労感もあってか、いまの政策に同調できないことが多くなっています。

  昨年の2月よりコロナ感染の流行で通常生活が出来なくなり1年あまりが経過しました。特に日本はダイアモンドプリンセス号のクラスター発生で、発生国である中国の次に感染の中心となりました。世界でもこの感染症に対しては経験があるはずが、1年が経ち、感染対策が成功したとは言えない状況です。元々日本人の感染数が少なく重症者や死者の数も少なく、幼少期のBCGが要因だとか遺伝子レベルで感染に強かったなどまだ結論が出ていません。各国よりも死者の数は今でも圧倒的に少なく、私も十分注意すればそれほど怖くないと煽り報道を批判しておりました。ただし、最近ウイルスの変異株が多発しており、今までとは違ったステージになっているのではと考えております。

  ウイルスは自分では増殖できないので生物とは言えません。増殖するためには、生物である人間細胞で自分をコピーしていく以外、滅亡してしまいます。そのコピー回数が多くなるとミスコピーも出てきて変異していきます。今回コピー回数が凄まじいほど早く、各国で変異多発しております。日本でも各国の変異株が確認され、イギリス株は大阪で猛威をふるっています。各国の変異株がこれだけ多種存在するのはなぜでしょうか?

  現在日本は1日2000人と入国者の制限をしております。先日検疫で確認した感染数は14人でした。単純計算では少なくとも入国者の0.7%が陽性です。一方今一番感染者数が多い大阪では最近1週間の感染者数は人口10万人に対し89人でした。約0.09%です。10倍以上の頻度であり注意が必要ですが、今後オリンピックがあるのであればさらに注意を要します。

  今、ワクチンが足りない、ワクチン接種するマンパワーが足りないと悲鳴が上がっております。ファイザーやアストラゼネカ、モデルナとすべて欧米製であるので、自国や友好国に優先的に供給をするのは当たり前で日本はその後輸入できるとわかりきっていたはずです。もちろんそれは当たり前のことで批判することは出来ません。ただ、この1年間ろくなウイルス対策無く、治療指針もださずに毎日テレビなどのメディアに出てくる感染症内科の権威(私は専門家様コメンテーターと呼ぶことにしています)と休業や生活の制限ばかり要求し、接種計画も立てずにいざワクチンが手に入る時期になれば焦るばかり。挙げ句の果てには貴重で不足しているマンパワーをオリンピックのために割くなど、支離滅裂です。

それでも我々のような小さな医療機関は医療を止めるわけにはいきません。ワクチン接種を具体的にどのようにすべきか、悶々と考えている大型連休となりました。

  写真は鎌倉稲村ガ崎公園からみえる江ノ島です。手前の石碑は近代細菌学の祖、コッホ先生の来訪記念碑です。コロナウイルスまん延で苦しむ日本をどう見ているのでしょうか?

2021.04.10

桜散る?

 3月はあっという間に過ぎてしまいました。おかげでブログをなかなか挙げられなくて。。。なんて言い訳から始めてしまいましたが皆様如何お過ごしでしょうか。1日の寒暖差もまだ目立つところに花粉症が加わり、体調管理に苦労しますね。

 4月に入り、クリニックの近くの小学校も新学期で登校するちびっ子を見かけるようになりました。ただ折角の入学式の時に桜がすっかり散ってしまい、少し寂しい感じがします。

 「桜散る」と言えば、受験で不合格の際に送られる通知に記されているものでした。私も地方大学に受験し、色々な大学から数多くのこの通知が来ました。この通知が来ると、また暗黒の1年を過ごさなければならないのかと落ち込んだものでした。「桜散る」とは、まだ桜が咲く前に残念な結果を比喩的に報告する際の決まり文句のようなフレーズで、あまり良い印象はありません。めでたい入学式の時期に本来桜が満開なはずが、最近は桜が散っているとなると、入学式の華やかな思い出がなくなってしまいます。

 そこで、気象庁のホームページに過去の桜の開花時期が記載していますので調べてみました。私の小学校入学の1977年は4月5日、中学校入学の1983年は3月27日でした。最近10年でみると平均3月23.8日ですので、やはり最近は以前より早めに開花するようです。桜の開花期間は10日から2週間ですので、最近の入学式の時にはすでに散ってしまっています。

 桜の開花もそうですが、この2年間はコロナウイルス蔓延で卒業式や入学式自体が自粛や簡略化しており、本当に子供達若い方が不憫で可哀想です。ただ、こんな時代だからこそ今まででは考えられないアイデアや技術の革新が若い方から創造されるのかなとも思います。その技術をそれほど遠くない将来で是非開花満開させて「あの時あんなことがあったから」と笑ってもらいたいものです。

 

写真は、以前海で際会した「みらいへ」という帆船です。

2021.03.16

Fukushima

3月になって、更に暖かい日が続いています。おかげで花粉は猛威をふるっていますが皆様体調如何でしょうか?

昨年からのコロナ蔓延で、生活がガラッと変わり、1年経過した後の春でもう少し気分が晴れると思いきや、緊急事態宣言の延長です。色々な指導者が様々な要求をしていますが、国民の皆さんは本当に耐えて頑張っているなと思います。

さて、今年で東北震災後10年を迎えました。3月に入り、様々なメディアで報道されておりますが、まだまだ復興出来たとは言えない状況です。その中で、一番復興が遅れているのはやはり福島ではないのでしょうか。先日、福島原発事故を題材にした「Fukusima50」という映画がテレビ放映されました。かなり緊迫感ある内容でした。実際はその何十倍の恐怖と戦っていたのではないのでしょうか。そこで今回は開院直前の20188月に1人で東北旅行した時のお話しをします。

福島は医者になって3年目の新米時で苦しかったり楽しかったり思い出が一杯の土地で、私が初めて本格的にサーフィンを始めたのも福島でしたので被災してからずっと気になっていました。私が赴任したのは福島でも真ん中あたりで、「中通り」と言われる郡山でした。もちろん中通りも震災で被害が大きかったと思いますが、やはり「浜通り」と言われる海岸地方は津波や原発事故で比較にならないほどの被害だったと思われます。たまに中通りから浜通りの海に遊びに行った際にお世話になったサーフショップや定食屋さんはすべて更地になっており、浜にみえるのは殺風景な防潮堤だけになっていました。そこから国道6号線を北上するとまもなく帰還困難区域に入り、歩行やオートバイは未だに制限されておりました。国道沿いは廃墟だらけで、海岸方向の道路はすべて閉鎖されておりました。当然車外に出られませんので通り過ぎるだけでしたが、日本ではない殺伐とした風景でした。更に北上し、陸前高田まで足をのばしました。有名な「奇跡の一本松」はすでに枯死して人工的なモニュメントになっており、胸が詰まる思いでした。夜は気仙沼のビジネスホテルに泊まりましたが、比較的賑やかで居酒屋ではたくさんの地元の土木業労働者で賑わっており、仲良くなった若者に自分の素性を明かし開院前の不安な胸の内を話すと逆に明るく励まされましたのを覚えております。

 「Fukushima 50」は、節目にしては短すぎる10年目の311日を迎え、コロナ禍で震災の恐怖を忘れてしまっているのを思い出させてもらった作品でした。その中で、最後に渡辺謙さんが演じる当時の吉田所長(現場の最高責任者)が、何が間違っていたのかと言う問いに「自然を甘く見ていた。コントロールできると勘違いしていた。慢心だった。」という台詞が印象的でした。人間の出来る限界は思っているほど高くは無いのかとコロナ禍であらためて感じました。

写真はかつて通い詰めた大好きだったビーチで今は更地になってしまった福島いわき市四倉海岸と帰還困難区域内の国道6号線です。悲しい写真ですが、私にとって大事な2枚の写真です。

2021.02.20

花粉症

 2月になり、暖かい日が続きますが暖かい天気が続きますが、皆様如何お過ごしでしょうか?きっと多くの人は、1年の中で一番良い季節と感じているのではないでしょうか?ただ、一部の人はそうでもないのです。そうです、花粉の季節なのです。今年は、昨年に比べ2倍程度の花粉飛散量になるようです。それを聞いただけでも滅入ります。私もこの時期からスギ花粉症が始まり、5月の連休までヒノキ花粉症が続きます。花粉症になると、くしゃみ鼻水鼻つまりや目が痒くなり涙目になり、それはもう悲惨なことになります。

 初めて花粉症が報告されたのは1964年のことのようです。それ以降、年々報告例が増えて、高度成長での大気汚染も伴い爆発的に増えました。それまではスギ自体が無かったのかというとそうではなく、第2次世界大戦時に森林伐採が進み、戦後スギの需要があり植林が盛んに行われるようになりました。その後、海外からの木材輸入で国産スギの需要が低下し、林業の衰退とともに、間伐せず荒れ放題になります。そのスギが一斉に開花し何十年も経過した今では、どうにもならない状態になったのではと考えられています。

 それではなぜ、花粉症になる人とならない人がいるのでしょうか?花粉症の多くの方はこの不公平を常に感じているのではないでしょうか?花粉症でない人に「大変ね」や「気の毒に、可哀想に」と言われているとのはまだ良いです。コロナ流行の時期には「迷惑!」とあからさまに嫌がれます。本当に不公平です。花粉症とは花粉に対しての「抗体」という本来身を守るために出来る物質が過剰に産生され、さらにその抗体が過剰に働いて炎症が起こる病気です。要するに抗体が過剰に出来てしまい過敏になる人が花粉症になります。抗体が過剰に産生するかどうかは遺伝や環境で決まりますが、防ぎようがありません(涙)。

  

 過剰反応は何も花粉症に限ったことではありません。先日も東京オリンピック組織委員会の会長が、女性差別と思われる言動のため辞任されました。私も女性差別は絶対に反対ですし、抗う気も毛頭ございません。ただ、少し過剰に反応しすぎでは?とも思えます。今一番大切なのは、どう安全にオリンピックを遂行できるかが大事なわけで、焦点があまりにもかけ離れていると感じるのは私だけでしょうか?

 

 花粉症を癒やすのは、愛犬しか今のところありません。

 

2021.02.03

臆病

 22日の節分は如何お過ごしでしたか?今年の節分は普段よりも1日早く、なんと124年ぶりとのことです。元々1年を4分割にして春、夏、秋、冬としていますが、それぞれの季節の始まりの日を立春、立夏、立秋、立冬と呼び、節分とは「立春」の前の日を意味するようです。地球が太陽の周りを1周するのを1年としていますが、実は365日よりもわずかに長く、その誤差調節で節分のずれが生じるとのことです。このわずかな誤差の話題がニュースで取り上げられると言うことは、少し世の中が落ち着いたのかなとも感じます。

  さて、今回のお題は「臆病」です。臆病は余り良いイメージはありませんが、慎重であるという意味で私は好きな言葉です。

 実は私は時代劇が好きで、毎回NHK大河ドラマを欠かさず観ております。今回は「麒麟がくる」という、明智光秀を題材にした物語です。明智光秀は私が歴史を習った頃は、下剋上、裏切り者、三日天下の負のイメージがありましたが、最近はその大河ドラマの影響か、有能、真面目、正義漢と少し良いイメージとなってきました。確かにドラマでの光秀は、それはもう忠義深く、真面目で情け深く、誰からも信用されるような「真面目で良い人」です。演じている長谷川博己さんもはまり役です。一方織田信長は、気性が荒く乱暴で、無慈悲な采配をする荒くれ者に描かれております。その荒くれ者の織田信長にとって明智光秀は非の打ち所無い男で、嫉妬している感じにもみえます。まあ、有能な部下を持つと仕事ははかどるのですが、過ぎるとむかつくこともあるのは皆様も経験あるのではないでしょうか?織田信長はいつも無理難題を光秀に言いつけ、ことごとく光秀がうまく解決していきます。何時の日か信長は余りに有能な光秀を恐れていたのではないでしょうか?織田信長はもう少しで天下人になっていましたが、何もめちゃくちゃ戦に強いからだけではありません。楽市楽座や関所撤廃など市場緩和で経済を立て直したり、西洋文化を取り入れたりと政治的な観点からも優れています。また、反勢力である延暦寺や本願寺など、仏も恐れず弾圧しました。ある意味、ものすごく慎重で自分と敵対するものを徹底的に排除し、ゼロリスクに心がけたのではないかと思います。そんな慎重である織田信長が余りに有能な明智光秀を怖がり恐れていたのではないのでしょうか。信長=臆病とするのであれば、本能寺にほぼ丸腰で陣を構えることなどあり得ないのではと以前より不思議でなりませんでしたが、あと残すところ2回の放映でどのような解釈になるのか楽しみです。

 ただ、今までの歴史資料は、何十年何百年後に勝者に都合良く書かれることが多く、この下剋上物語もどこまで本当かは分かりません。今の令和の時代もどのように伝えられるのでしょうか?

 写真は鎌倉八幡宮の段葛前の狛犬です。マスクしていました。

2021.01.20

火について

 今日は120日です。今朝は冷え込みましたね。二十四節気で「大寒」にあたり意念で一番寒い時期です。朝の犬の散歩に出かけると、犬ではなく自分の尿意が大変なことになります(もちろん犬と違い我慢しますが)。毎朝5時半に散歩を始め、6時くらいになると少しずつ東の空が明るくなってきます。まさに夜明けといった感じで寒いですが1年で一番好きな時間です。日が昇ると、体感温度が一気に上がります。あらためてお日様はありがたいなと思います。今日は大寒ですのでもちろんクリニックの暖炉に火を入れました。寒い日の暖炉の火は格別ですね。

  さて、今回はそんな火についてのお話しをさせて頂きます。人類が文明を築けたのは火を扱うことが出来たからです。諸説ありますが、初めて火を扱い始めたのが170万年前で200万年前に人類が誕生しまもなくです。人類は火の使用とともに進化していったといっても過言ではないでしょう。ちなみに今の人類は「ホモサピエンス」という種で40万年前に誕生しました。はじめは山火事のような火はなるべく近づかないよう避けていたと思いますが、何時の日か「近づいてみよう→暖かい」「触ってみよう→熱い」「やっぱり危ない」の繰り返しだったのではないのでしょうか?そのうち、過激でお調子者が「触れるんだぜ、凄いだろ!」なんていきがったり、「ほら、怖いだろ!」など火の付いた木で周りの者を脅したりしたんじゃないでしょうか。そしたら以外に暖かく、「これ、結構使えるんじゃない?」という感じで瞬く間に広がったのではないでしょうか?あくまでも私説ですが。

 そんな火を使うと凄く便利で、ものを焼いたり加工したり、動力にしたりして産業革命がおこり今に至っております。ここ最近100年くらい前から(何万年に比べればと言う意味では)火を使うことで、公害が発生したり二酸化炭素による温暖化が言われるようになりました。最近ではそういった温室効果ガス削減に世界中が向かっています。水力風力や太陽光など再生可能エネルギーに変換しようとするもので、言ってみれば火からの脱却です。日本も火からの脱却を宣言しており、ガソリン車を15年くらいでの生産停止するようですが、かわりの動力をどのように作るのでしょうか?今のところ、火力の代わりに原子力に頼るのでしょうか?一番良いのは、二酸化炭素を炭素と酸素に変えてしまう、そうです、宇宙戦艦大和に出てくる「放射能除去装置、コスモクリーナー」のようなものがあれば良いのですが。まあ、宇宙戦艦大和ではこのコスモクリーナーは地球では技術的に生産できず、「イスカンダル星」まで取りに行くという無茶なストーリーが展開されてましたが。

 コロナ以外にもたくさんの問題が山積みな地球の中のちっぽけなクリニックで、暖炉の火を見ながらうじゃうじゃ考えた大寒120日の朝でした。

 写真は人類の起源と言えば、映画2001年宇宙の旅のオープニングです。まあ今は、イケメン俳優が原始人に火を持たせる大林組のCMの方がわかりやすいでしょうけど。

2021.01.08

新年のご挨拶 と思い

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

いきなり年始に長文になりますことご容赦ください。

 

2021年になり、心機一転!と言いたいところですが、コロナ感染の流行は残念ながら改善しておりません。箱根駅伝を楽しみにしていた方も多いとは思いますが、なんとなくいつもよりも盛り上がりに欠けてしまったような気がします(私は一ファンとして十分に楽しみましたが)。沿道観戦は控えテレビ放送でみておりましたが、やはり2日目往路より沿道観戦を自粛するようテロップが流れておりました。ネットなどでは駅伝の実施自体を批判する記事もあり、テレビ局とするとなんともばつが悪いような感じでテロップを出さざるを得ないのかと思えました。また、駅伝終了後の特集や翌日のスポーツ報道も駅伝についてはあまり露出されておりませんでした。今回は久しぶりに駒澤大学が総合優勝、しかも最終10区で逆転するといったドラマチックなものでしたので、駅伝ファンとしては駅伝特番が楽しみではありました。

 

1月8日、2回目の緊急事態宣言が発令されました。我々医療関係も非常に厳しいのですが、飲食業の方は本当に絶望的な年明けになってしまいました。ワクチンは早ければ2月以降に限定的に接種開始となりますが、一般の方への接種はまだまだ時間がかかりそうです。あまり年明けですが、おめでたいところが見当たりません。

ただし、本来風邪は冬に流行るものです。毎年この時期になると患者さんの半分以上が風邪症状で受診されます。この冬はインフルエンザも流行っておりません(当院のインフルエンザの患者様は一人もいません)し、呼吸器症状の方よりも胃腸症状の方のほうが多いです。確かに風邪症状があれば自宅で待機するといったことが常識になってきておりますので実際の風邪の患者さんの数はある程度いらっしゃるとは思いますが、それでも非常に少ないです。コロナ以外の肺炎患者さんも随分と少ないようです。これもみなさんの努力の成果でしょう。コロナウイルスも風邪のウイルスの一種で冬に流行するのは当たり前です。ただし感染力と攻撃性は少なくともインフルエンザよりも高いので、普通の風邪よりも流行が目立ちますし、持病のある方の中には重症化する人もでてきます。

 

以前より、テレビ報道をずっと否定してきました。「感染者数」や「重症患者数」をデータに出して「医療崩壊」にすぐに結びつけています。最近でもまだ芸能人やスポーツ選手が感染したことを記事にしています。何の意味があるのでしょうか?それから何が得られるのでしょうか?私には理解できません。なのでテレビは視聴しておりません。

 

人類は今まで数多の感染症と戦ってきましたがほとんど勝っていません。というよりは戦いになっていません。感染症に打ち勝ったのは数少なく、一番有名なのは天然痘くらいです。あの狂犬病やチフス、コレラなどは日本国内では目立たないのですがいまだ撲滅しておりません。ただし人類はうまく共存しています。今よりもっと医療技術が低かった時代でも、なんとか厳しい局面を乗り越えてきました。

 

日本は良い国です。同盟国であるアメリカ合衆国は、トランプ政権支持者が連邦議会に乱入し、死者まで出しております。このような国難になっても日本国民は意外に冷静です。海外であったら飲食業の方は「一揆」をおこしているでしょう。コロナ蔓延は誰のせいでもなく、自然災害です。今の政治は、マスコミと一緒に怒りや恐怖の矛先をわかりやすく飲食業や旅行業、ついには若者に向けております。政治家はまず今後起こる問題を予測し、その優先順位を見極め、必要であれば法律を定め、それを行政が実行するものと3権分立を教科書で習いました。今はどうでしょう。昨年の夏に一旦コロナ感染が消耗した際も、冬に必ず再度猛威を振るうと政府がマスコミと騒いでおりました。予想通りと言えば予想通りでしたが、その予想に対し、GOTOや他の失策でコロナ蔓延をただ何も対策なく許してしまいました。問題は重症者に対しいかに対応するかどうかだと思います(軽症者に対し、積極的な治療が必要でないことは周知のはずです)。重症者が増えるのであれば、集中治療病床の確保や増設、医療スタッフの確保(我々開業医を含め、救急科以外の医師看護師を計画的に急性期病院に移行するなど)は出来たはずです。

 

昨日、首相は「1年間の経験があり、十分活かして対応しており今後も対応する」と会見しておりました。今後期待したいものです。

 とはいえ、無事に年が明けました。日本国民は今年1年もきっと乗り切れると思います。ともに明るく頑張りましょう。今年も宜しくお願いいたします。

 写真は近所の小さな神社に初詣したときのものです。密にならずに若者が舞い新年を祝っておりました。

 

2020.12.25

煽(あおり)

今年も残すところ1週間をきりました。皆様クリスマスはどのようにお過ごしなされましたか?

 毎年この時期になると、今年の漢字が日本漢字能力検定協会より発表されます。京都清水寺から発表されるのかと思っていたら違うのですね。清水寺の貫主が書字しているのをよく見るので勘違いしておりました。

 今年の漢字は「密」でした。色々なところでこの慣習にならい発表されておりますが、私が感じた今年の漢字はまさに「煽」です。様々なご意見あるかと思いますが、私自身はこの1字とにつきると思っております。。。。

 

今年は色々ありましたが、やはりコロナに始まりコロナで終わりました。コロナ感染が蔓延しており、まさに市中感染しております。藤沢市神奈川県だけでは無く、日本国内の病院がコロナ感染症で疲弊しているのは事実です。一番困っているのは、コロナ以外の一般診療が滞ってしまっていることではないでしょうか?先日私の父も大腸癌で死にました。その際に面会が出来ず、最期は可哀想だったなと思います。それでも快く入院を引き受けてくれた病院には非常に感謝しております。ただ、今思えばそれはラッキーだったのだと思います。コロナ感染で非常事態宣言がなされ、癌や心臓などの手術が迅速に出来ない状況になってしまいました。また鼠径ヘルニア、肛門疾患、ポリープや胆石など生死に関わらない良性疾患はもっと治療が延期になってしまい、患者さんはただひたすら我慢しなければいけなくなりました。当院では、そのような良性疾患を十分感染対策した上でリスクの少ない日帰り手術で対応してまいりました。当院ができることは、そのような良性疾患を引き受けることで社会貢献することだと今回の有事であらためて感じております。日帰り手術が可能なクリニックはまだまだ数少なく限られており、今後我々のような施設が増えてくれば良いかと思っております。

 

最後に、今年1年間の手術症例を報告すると

鼠径ヘルニア手術 261例(うち腹腔鏡手術259例)

臍ヘルニア 4例

閉鎖孔ヘルニア手術 1例(腹腔鏡手術)

肛門手術 63例

以上の手術を行いました。

 

それでは今年もお世話になりました。来年も皆様にとって良いお年であるよう願っております。

 

2020.12.05

またじんましん。。

今日は125日土曜日、非常に寒い朝でした。

藤沢の最高気温は10度程であがらず、12月下旬から1月上旬の寒さのようです。寒さに加え、冷たい雨が降ったり止んだりで身にしみます。

 そんな中、私の体に異常が。。。ゴールデンウイークに発症した全身じんましんがまた出てしまいました。アサリのアレルギーで、今も大好きな貝を食べられません。外食などで他人が貝を食べているのをみると、なお一層食べたくなります。

今回の原因は何かというと、おそらくサーフィンする際のウエットスーツです。いままで20年以上着ていて初めてこのようなことが起こりました。ご存じのようにウェットスーツはゴムでできており、やはり皮膚炎が発症する報告も少なくないようです。私もウエットスーツがあたっていない顔や手足などには蕁麻疹はできませんでした。接触性の皮膚炎の典型例です。なにか体質が変わったのか、初夏のあさりアレルギーからすっかりじんましん体質になってしまいました。ステロイド軟膏や、抗アレルギー剤内服で様子をみていますが、非常にかゆいです。昔、勤務先の病院で当直をやっていると必ず夜間深夜帯に体のかゆみで患者さんが受診してきました。そのときは「何だよ、やっと眠れたのに夜にかゆいぐらいで。朝まで待てないのかよ」なぞ言っておりましたが、かゆみは夜布団に入ると暖かくなり強くなります。眠れたものではありません。この年になりつらさが分かりました。今日は土曜日で外来が忙しく、おかげですこしかゆみが治まりましたが、外来が終わって一息ついている今は非常に痒いです。今後このじんましんが怖くてウェットスーツが着られません。今年の冬は海に入らないようにするか、もしくは気がおかしくなったかと思われてもよいから裸で海に入るか、悩みます。

今、コロナ感染が蔓延しており、日本中が怯えております。我々医療従事者も疲弊していますが、特に忘年会の時期に時短営業をしなければいけない飲食業の方は本当につらい時期かと思います。私も経営者なのでそのつらさが痛いほど分かります。ただ、皆さんの努力の甲斐もあり、欧米諸国から比べると圧倒的に少ない感染者数で、高齢者を中心に重症者数が増えてきておりますが、感染者に対する重症者の割合も非常に抑えられています。あらためて日本の医療レベル、国民性の高さを痛感します。本当は今回のブログはそのコロナ感染に関連した内容を載せようかと思っておりましたが、冬本番を前にもう少し経過をみたいので今回は控え、少しでも気が紛れればと私のおばかなネタにさせて頂きました。

 

本日、この冬初めて当院自慢の暖炉をつけました。冬は寒くて嫌いですが、寒い朝の暖炉は何とも良いものです。

 

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